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EYE KNOW

福岡在住B-BOYの音楽・映画・スポーツに関心を寄せて過ごす日々の観察記録

大麻に関する議論のレベルが低すぎる。

前提。

こういったエントリを更新する上で、前もってしっかり自分の立場をはっきりさせておいた方が読者の方も読みやすいと思うので最初に筆者の立場を明確にします。

 

大麻合法化(解禁)は条件付きで賛成。かといって、日本で合法化するのは当分難しいと思う。」

 

筆者の考えは↑の通りです。

条件付きというのは”販売する場所や年齢規制など周辺の法整備も十分なされるのであれば”ということです。端的に言えば酒と一緒です。現行法では、どこでも酒を売っていいわけではないし、誰でも酒が売り買いできる訳ではない、まして酒を飲んで車を運転するなど言語道断です。大麻もそのように扱えば、合法化してもいいと思っています。

 

そしてアメリカの嗜好用大麻解禁が住民投票で実現した州のように税金をどっさりかけて、大麻の税収を教育や福祉に使うことはとてもいいことだと思います。

 

そもそもなぜ大麻に関してブログを書こうかと思ったのかといえば、高樹沙耶が逮捕されてからワイドショーなどでも大麻の是非を問う議論があったり、スカパーの人気番組"Bazooka"でも大麻の是非を問う特集があったりと色々な場での議論を目にしましたがどれもとても残念な内容だったためです。

 

議論が残念なワケ。

 大麻に関する一連の議論がしっくりこない要因の一つは、論点がはっきりしていないことだと思います。日本で大麻の話をするとき、普通の人は覚せい剤などのハードドラッグと大麻を並列に考えているなど、大麻に対する認識そのものが大きく誤っていることがあるため一から説明が必要になります。よって、最終的に"大麻解禁の是非"を問うところに行き着くまでに様々な論点を経なければなりません。これを始めから"大麻解禁の是非"を議論の主題と設定している為、論点がズレにズレて何の話をしているのか分からなくなってしまっている印象です。Bazookaも最初こそしっかり説明していましたが番組MC陣が質問を好き勝手にぶつけ出してから何の話をしているのか分からなくなってきました。

 

もう一つの大きな要因は大麻合法化・擁護派に論客がいない為だと考えています。今現在法律で禁止されているものを法改正して解禁しようとすることはたとえ大麻でなくてもとても難しいことだと思います。すでにある利益・利権を守ろうとする反対派は必死に反論するでしょうし頭の切れる人も多いでしょう。それを変えようとするのだから、しっかりした準備と頭が切れて雄弁でなおかつ品行方正である論客は必須です。

それなのに大麻合法化・擁護派の実情はどうでしょう。いかにもいかがわしい方達ばかりがメディアに出てきていますし、まともな活動家に見える方だった高樹沙耶は捕まるし最悪です。例えば、橋下徹池上彰クラスに影響力を持つ存在が本気で動けば少しはまともな議論になるのでしょうがそういった人材もいません。当然のことですが、大麻を真剣に解禁させようと思うのであれば、絶対に大麻で捕まってはいけません。「あなたのせいであなたの望む大麻合法化がグッと遠のきましたよ」と言ってやりたいです。

 大麻は体に良いのか悪いのか。

 街頭インタビューなどで大麻についてのイメージを調査しているところを見ていると「体に悪い麻薬」「一度やると戻ってこれなくなる」なんて意見がザクザク出てきます。これに対して、一概に「大麻は体に良いよ!食欲も出るし鎮痛作用もあるし!」なんて反論するとたちまち嘘臭くなります。筆者は医師でもなんでもないので、大麻の医学的効用に関してはっきりとしたことは言えませんが、自分なりに調べた結果トータルして”日本にもある嗜好品と同等レベルのもの”と結論付けています。

 

いやそれはないだろと思う方はご自身で調べてみてください。世界中には大麻に関する様々な論文や医療研究チームの発表があります。「大麻はやっぱり体に悪い」という主張のものもあれば「体に悪くないし寧ろ医学的効用がある」という主張のものも簡単にヒットすると思います。論文の信ぴょう性についてのリテラシーはありませんが、その中でもWHOが大麻を一概に悪とする見解を訂正したことは信用できると思います。

 

筆者の主張としては、「現行法で禁止されている以上手放しで体にいいわけないだろ。」とは思っていますが悪影響も嗜好品程度のもの確信しています。中毒性はニコチン以下でコーヒー程度とのことですし、脳に影響があるのは酒も一緒。暴力的になる場合があるといいますが、お酒を飲んで暴力的になる人物も山ほどいます。過剰摂取で鬱になる場合があるって、タバコは肺がんのリスクがあるし酒もアル中になれば大変です。脳に影響があるというところを、”溶ける・萎縮する”なんてイメージしているの方は大きな間違いで酒と同じ酩酊状態の一種になるということです。(もちろん効果が違うので大麻を好む人がいるのでしょうが。)そもそもそんな影響があるのであればいくらアメリカといえど解禁されないでしょう。

 

以上のことから、タバコにはリラックス効果があるという主張があったり、酒も百薬の長と言われているのと大麻も同じだと考えています。”体にいいかもしれない可能性を持つ嗜好品”で漢方のような側面もあるよ、と言ったような。

 

嗜好品をわざわざ解禁する必要があるか。

 Bazooka番組内で小藪氏が「現状で何も困っていないのに解禁する必要ないじゃないか。」というような趣旨の意見がありました、D.O氏が痛みで困っている病人の存在から必要性を説いていましたが小藪氏が心から納得していたかはわかりません。実はここが筆者が最も反論したいところです。

 

筆者の主張はD.O氏の意見と全く違います。そもそも筆者の知識量では鎮痛作用など、医療の現場で使用される大麻の効能に本当に代替物となる薬などが現在ないのかが分からない為です。それでも筆者は声を大にしてこう小藪氏に反論したいです。

 

「あなた嗜好品の存在価値わかってます?」

 

はっきり言ってこの世に存在する嗜好品に分類されるもの(酒・タバコ・コーヒー紅茶などお茶の類)はこの世の中になくてはならないものではありません。必需品に対してぜいたく品とも呼ばれる通りです。それでも生活をより豊かにするためにあってもいいものと存在価値を認められています。小藪氏も昔は愛煙家で今もタバコに対して嫌悪感はお持ちでないようでしたし、成人の国民でいかなる嗜好品も消費しない人の方が少ないでしょう。さらに、好きなワインを飲む、葉巻をくゆらす、コーヒーで一服するひと時を自身の人生において重要な瞬間と位置付けている方も多いのではないでしょうか。大麻がそんな嗜好品の一つとして持つ価値や魅力を知りもしないうちに否定することは、人が人生の中で享受できるはずの豊かさを失っている可能性があると言えると思います。

 

小藪氏は番組内でGHQ統制下の日本において大麻が規制対象となった理由やアメリカも規制されている事実を受けて「歴史的になんで色々なところで禁止になっているんですか?よくないものだからじゃないんですか?」のような趣旨の発言もしていました。これは他の嗜好品にも言えることです。アメリカでは禁酒法が敷かれ黒社会の資金源になった歴史がありますし、奢侈禁止令などで調べれば歴史的に世界中でタバコや酒が禁止になった事実がすぐにわかります。(江戸ではキセルの鋳造という間接的理由に止まりますが)

 

全ての日本である種の嗜好品を消費する方々は、なぜその初めのコーヒーやお酒の一杯、もしくはタバコの一本に手を出したのでしょうか。それは好奇心からでしょう。もちろん現行法で認められているものだからに違いありませんが、このような好奇心は否定されるべきではありません。よって世界的情勢や、映画や音楽などの影響で大麻に対して好奇心を持って法改正を望む人がいることは自然なことなのです。お酒が好きな人はお酒が禁止されている世界に住む人の存在を知ったらかわいそうと思うはずですよね。(馬鹿と思われたくはないので繰り返しますが、どんなに好奇心が強くても今日本で大麻を消費しようと思うことは愚かとしか言えません。)

 

なので筆者の主張は「嗜好品として大麻の価値を認め解禁し、その代わり政府もしくは自治体が莫大な税収を得て絶対に必要な行政分野に使うことは良いことである。」ということになります。他にも、暴力団など非社会的団体の資金源を絶ったり、大麻所持で捕まる者の司法手続きや刑務所でかかるコストを節約できるなどのメリットもありますしね。

 

最後に。

  いろいろなことを書きましたが日本での大麻合法化・解禁はたとえ医療用に絞ったとしても難しいと思います。影響力のある品行方正な論客の不在もそうですが、厚生労働省の壁が大きすぎます。ワイドショーなどにゲスト解説で登場する麻薬取締官大麻のことを徹底的に悪としますし、義務教育の保健教育の中でも大麻は手を出したら戻れなくなる麻薬だ。「ダメ絶対!」と刷り込まれます。麻薬取締官は法律で禁止されているものを悪とすることが仕事なのでこれは当然のことです。むしろ少しでも大麻の価値を認めてしまうようなことを厚生省管轄の麻取がしてしまうと国の一機関が国に刃向かうことになり矛盾してしまいますので有りえません、ゲーム理論です。一見厚生省の主張がアメリカの実情とあまりにかけ離れているために視聴者は違和感を持っても良さそうなものですが、それでもテレビに映る厚生労働省麻薬取締官という肩書きのテロップは、大麻合法化・擁護派のわけのわからない人物の意見よりよっぽど説得力があるようです。

 

まあ筆者自身は今すぐ大麻を吸いたいなんて思っていないので、自分が死ぬまでに世界的に解禁が進んで日本が大麻禁止のラストマンスタンディングとなり、解禁が実現したら嗜んでみたいなと思う程度です。

 

それでも好奇心が抑えられず大麻を消費したい、もしくは一度消費してから自分の主張を決めたいという方は旅先で大麻が解禁している地域で消費してみればいいとオススメしたいところではありますが、刑法2条関連の保護主義によって国外であっても大麻の所持は犯罪ですので胸を張って「大麻吸ってきた」なんていうのも愚かでしかないことは気に留めておいてください。

 

(医学・生理学的なことはわかりませんが、質問意見等ある方は気軽にコメントください。)

 

 

 

本文作成中に聴いた一枚

Creepy Nuts / 助演男優賞 (J-HIP-HOP)

 

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 フリースタイルダンジョンで一躍有名になり、テレビやラジオ出演も目立つR-指定とDJ松永からなるユニットのEP。言われそうな批判は全て先に曲で言おう、今後の見通しの可能性を示そうという、不満や陰口などの鬱屈したモヤモヤをこれでもかと毒づいてスピットする表現やメタ的な考え方こそR-指定の本領なのだろう。ラップスキルはバトルで証明済みの通りストーリテラーとしての表現も抜群。いわゆるいなたさや渋さはないし、決してキャッチーな内容ではないので好き嫌いは分かれるだろうが彼らなりのリアルなヒップホップへの強い意志を感じる。ちなみに彼らは大麻と無縁の品行方正な存在である。